理事長あいさつ

日本他家幹細胞国際研究会の将来と展望

ヒト多能性間葉系幹細胞(MSC)を用いた疾病治療の可能性を研究報告する事が本会の使命で有る。

従って本会は獣医、歯科、医科診療各科、美容、エステシャンまでの幅広い異なる分野の会員で構成され、自由に意見交換の出来る環境整備に努め、さらに本会は国際細胞療法学会の定義に基く研究用幹細胞を提供し、画一的細胞を用いた共同研究に力を注いでいます。

最近の研究により間葉系幹細胞に含まれるエクソソームは細胞が分泌する細胞外小胞体で、脂質、蛋白質、DNA、messenger RNA、microRNA,成長因子含んでおり、100兆個以上が血流に乗って全身に送られ、離れた組織、器官などの受け手側細胞の核酸やタンパク質、遺伝情報を伝達するツールとしての重要な役割を持っていることで注目をされ、特にmicroRNAは細胞の遺伝子の働きを制御する事で人体に大きな影響を与える事が分かって来ました。

将来的にエクソソームの形態、種類と疾病の関係が解明され、人類の疾病予防、健康維持、抗老化に寄与されることを願っています。

2024年1月より

国際細胞療法学会の定義に基く

  1. 研究用幹細胞の提供
    プラスチック付着性であり、CD105、CD73、CD90を発現し、CD45、CD34,CD14、CDまたはCD11b、CD79αまたはCD19及びHLA‐DR表面を含まない必要が有ります。
  2. 骨髄、臍帯、胎盤絨毛、脂肪組織由来のヒト間葉系幹細胞を提供
  3. 間葉系幹細胞培養上清液試薬を提供

研究事例

  1. 膝軟骨の再生治療
    骨髄幹細胞由来の軟骨分化能力は細胞培養継代が進むと低下する。胎児由来の組織に比べてコラーゲンⅡ型、Ⅳ型、Ⅹ型の発現をトルイジンブルー染色の強度で実証される。
  2. 急性心筋梗塞、末期虚血性心疾患、血管狭窄の予防の臨床研究が行われている。
  3. 神経性難病であるパーキンソン病や認知症もエクソゾームが大きく影響します。
  4. 不妊症における卵子表面のエクソゾームが欠如すると精子は侵入する鍵が見つけられず受精出来ません。黄体ホルモン不全や子宮内膜の再生に寄与する為、妊娠し易くなる。
  5. 皮膚においてもケラチノサイトとメラニンの産生に関与しています。
  6. 神経性難病であるALS(筋委縮性側索硬化症)、パーキンソン病や認知症もエクソゾームが大きく影響します。
  7. 良い影響としてはエクソゾームは細胞修復再生作用が強く血管再生、肝臓機能改善、腎臓機能改善、心筋再生、神経細胞再生、骨細胞の再生、皮膚の再生を促進し抗老化の作用が有ります。

課題とプロトコールの研究

  1. 難治性糖尿病の治療、壊疽の予防と四肢切断の予防、老人保健施設のじゅく瘡の治療
  2. 腎臓機能障害患者の血液透析治療への移行を遅らせる
  3. 虚血性心疾患の症状の改善とコントロール
  4. MSCは梗塞部位に直接注射されるか、静脈投与されると損傷部位に在留することが知られている。
  5. 外傷性脊椎損傷の改善

早期継代のMSCは細胞エネルギーが高く、安定性している。抗炎症作用が高く神経保護作用が強い。ALS患者の幹細胞治療に適していることを示唆している。間葉系幹細胞は第三継代で爆発的に増殖する。
第3,5,7,継代ではIL6、VEGF、IL8が高発現した。

  1. ALS(筋委縮性側索硬化症)の代替え治療で期待されている。
  2. 神経性難病であるパーキンソン病や認知症もエクソゾームが大きく影響します。
  3. 美容皮膚科領域では膠原繊維、コラーゲン、エラスチン、ケラチノサイトとメラニンの産生に関与しています。
  4. 歯周病の治療
  5. 早期継代MSCの優位性の研究

早期継代のMSCは細胞エネルギーが高く、安定性している。

抗炎症作用が高く神経保護作用が強い。ALS患者の幹細胞治療に適していることを示唆している。間葉系幹細胞は第三継代で爆発的に増殖する。

第3,5,7,継代ではIL6、VEGF、IL8が高発現した。

2024年1月

                               一般社団法人 日本他家幹細胞国際研究会
理事長   曽 亮文

経歴

昭和56年米国東海岸遊学
平成元年第83回日本医師国家試験合格
平成元年東京大学第一外科 入局
平成4年12月東京大学第一外科 退局
平成4年12月新宿スワードクリニック院長 就任
平成28年3月新宿スワードクリニック院長 辞職
平成28年8月東京聖文堂医院 院長 就任
令和元年11月一般社団法人 日本他家幹細胞国際報告会 設立
同 理事長に就任